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膣弛緩症(膣縮小術)

人間は立って行動するため、内蔵が重力によって骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)を圧迫します。そのため女性では年齢とともに膣が広がってゆるんでくる(弛緩(しかん))傾向にあります。
さらに女性は妊娠分娩という大仕事のため、膣はゆるみやすくなってきます。このため性生活に不満が生じることも稀ではありません。
また、膣のゆるみが進んでくると、ちょっとした腹圧がかかっただけで、子宮の一部が膣から脱出することもあります。

膣縫縮術(膣弛緩症)の手術の特徴

年齢を重ねたため、また、分娩を経験したため、膣が広がってしまい(弛緩)、性行為に満足が得られない場合や、膣粘膜や外子宮口が露出する場合に適応になります。

膣縫縮術(膣弛緩症)の手術の実際

手術のポイント

  • 膣入り口部では膣全周の1/3程度まで大きく粘膜を切除する。
  • 球海綿体筋はなるべく傷つけたり切断しないようにする。
  • 膣入り口部では球海綿体筋をしっかり縫縮すいる。
  • 会陰から肛門にかけての傷は丁寧に縫合し、できるだけ傷痕が目立たないようにする。

手術の実際

膣の広がりやゆるみ(弛緩)を改善する手術のことを膣縮小術(膣縫縮術(ちつほうしゅくじゅつ))といいます。
膣の締まりは膣の入り口に存在する球海綿体筋(きゅうかいめんたいきん)の働きと強さに依存しています。

膣は、筋肉が存在するところより奥では、腹空内に置かれる管状の内宮を形成します。赤ちゃんがここを通り抜けるわけですから、その伸縮は大きく、球海綿体筋(きゅうかいめんたいきん)から奥では、膣の締まりは殆どありません。
したがって膣縮小術では、球海綿体筋を補強することを目的に膣の奥を縮小することは、意味を持ちません。

まず、膣の入り口付近の膣粘膜に切開を入れます。おおよそ膣全周の1/3を縮めるデザインです。
次に膣粘膜のみを丁寧に切除し球海綿体筋(きゅうかいめんたいきん)はできるだけ傷つけないようにします。
こうして、球海綿体筋をしっかり縫縮します。こうすることで膣の収縮力が高まり締まりが良くなります。

膣粘膜と会陰皮膚(かいいんひふ)は傷痕が残らないように丁寧に形成外科的縫合を行います。

最後に、抗生剤加タンポンを挿入して終了です。


膣粘膜を切除し球海綿体筋を露出する。
球海綿体筋を露出

基本的に筋肉は切開せず、筋肉の縫縮(ほうしゅく)をおこなう。
筋肉の縫縮(ほうしゅく)をおこなう

筋肉を二層でひきしめ縫縮を行った後、膣粘膜と会陰皮膚を丁寧に縫合する。
膣粘膜と会陰皮膚を丁寧に縫合する

膣縫縮術(膣弛緩症)の術後経過とアフターフォロー

術後、専用の抗生剤ローションを使用します。
2日後にタンポンを除去し、2週間後に見えるところを抜糸します。
膣内部の抜糸は行ないません。術後1ヶ月程度は、性行為は控えたほうがよいでしょう。

膣縫縮術(膣弛緩症)の利点と欠点

膣縫縮術(膣弛緩症)の利点

膣の締まりが良くなるだけでなく尿漏れの予防にもなります。

膣縫縮術(膣弛緩症)の欠点

術後1カ月ほどセックスができないことです。

膣のエクササイズ(膣を鍛える)

球海綿体筋は、膣と尿道を取り囲んでいます。また肛門括約筋(こうもんかつやくきん)は、肛門の周りに存在する筋肉でおしりの穴を縮める働きがあります。

この二つの筋肉は連動していて肛門括約筋を締めようとすると膣も締まります。膣を締めようとしてもはなかなかできないかもしれませんが、肛門を締めることは自分の意志でできますよね。これを随意運動(ずいいうんどう)といいます。
しかし、肛門や膣は思わぬ時に自分の意志とは関係なく縮まることがあります。これを不随意運動(ふずいいうんどう)といいます。
随意運動は脳からの指令によりますが、不随意運動は脊髄の仙骨(せんこつ)での反射で起るのです。女性ではクリトリス、男性ではペニスの亀頭をつまむように刺激すると、肛門や膣がキュッと締まる反射運動がみられます。

そこで、肛門括約筋を日ごろから締めるようにエクササイズすれば連動して球海綿体筋も収縮し、膣も締まりやすくなるわけです。
膣のエクササイズを励行していると、性的に興奮した際、仙骨会陰反射で膣は収縮を繰り返すようになるといわれています。

また、女性では高齢になると尿漏れが男性より多くなるといわれていますが、こんな場合にも膣のエクササイズを続けていると、球海綿体筋は尿道の締まりも調節しますので、尿漏れも防止します。

膣縫縮術(膣弛緩症)の手術費用

項目 金額
(消費税別)
膣縫縮術(膣縮小) 40万円

膣縫縮術(膣弛緩症)の詳細情報

手術時間 2時間程度
手術後の通院 術後2日後に消毒、タンポンを外す。14日後に抜糸。
腫れについて 抜糸までは腫れが続きます。1〜2ヶ月後に徐々に赤みと固さがでてきますが、3〜6ヶ月後には目立たなくなります。
カウンセリング当日治療 基本的に不可。感染症の血液検査結果があれば可能。
入院の必要性 不要
麻酔 局所麻酔
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